私はこれまでずっと生きづらさを感じてきました。人間関係がうまくいかなかったり、仕事が長続きしなかったり…。
28歳で結婚しましたが、結婚してからもしばらくはうまくいかない日々が続きました。
学生の頃は、テスト勉強など自分の努力でどうにかなっていたものが、社会人になってからは驚くほどに全く通用しない。
みんなが当たり前にできている”毎日出勤する”ということも、私にはすごく努力が必要で、頑張っても安定した出勤が難しい。そして、家族・職場の上司や先輩によく怒られてしまう…。
でもそれは、周りの人より不安や緊張の度合いが強くて難しかったり、環境が合わなかっただけなのかな?と診断された今では思います。
そして、”通勤して出社する”というスタイルが自分には合わなかったのだなと…。
私が31歳になった年の夏、当時勤務していた会社で発達障害についての勉強会がありました。
その勉強会に参加し、”もしかしたら自分もそうなのかも?!”と思ったのです。
白黒はっきりさせたかった私は、すぐに自宅から通える範囲内で発達障害の診断ができる精神科・心療内科を探しました。
そして、発達障害の診断ができる先生がいる心療内科を見つけた私は、すぐに予約をしました。
予約していた心療内科に向かい、受付を済ませるとまずは問診票を記入しました。
問診票には”発達障害の診断を希望する”と記載しました。
私は予め、記憶にある限りの幼少期から現在に至るまでの困っていたこと・現在困っていることを記載した用紙を持参していたので、それを受付で先生に渡していただくようにお願いしました。
先生は時間をかけて、ゆっくりとすべてに目を通してくださったのです。
そして、診察中は”AとBどちらが得意ですか?”など、とにかくたくさんの質問をされました。
これまでの精神科・心療内科の受診歴やその当時の病名、服用してきた薬についても細かく質問されました。
私は、ここに至るまでにたくさんのしんどさ・生きづらさを抱えており、過去に何度か心療内科を受診したことがあったのです。
そして、初診で「典型的にきれいなASD(発達障害の1つ)ですね。」と言われました。
発達障害の診断を希望していましたが、まさか初診で診断されるとは思っていませんでした。
”診断されないかグレーゾーンだと言われるだろうな。”と思っていたので、本当に驚きました。
と同時に、私の素直な気持ちとしてはすごく安心しました。
そして、本当に嬉しかったのです。
なぜ”安心したのか?”というと、これまで周りの人と同じようにできないことを自分の努力不足だと思っていたので、”私の努力不足ではなかったんだ!”と安心したのでした。
そして、私が抱えていた”生きづらさ”に”発達障害(ASD)”という名前が付いたことが、何より本当に嬉しかったのです。
発達障害であると診断されるまでは、生きづらさはあるけれど、その生きづらさが何者なのか分からないことへの不安やモヤモヤがあったのですが、その正体不明の”何か”が”ASD”であると可視化されたことによる安心感があったのを今でも鮮明に覚えています。
私は本当に診断されたことが嬉しくて、すぐにでも周りのみんなに言いたい気持ちでいっぱいでした!
診断されたことでこれからの人生がラクに生きられると信じていた自分がいました。
しかし、これが”やらかし”のきっかけにもなってしまったのです…。